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ビタミンB2

ビタミンB2アイコン

成分
10秒解説

ビタミンB2は主に脂質の代謝に関わる栄養素で、「美容ビタミン」と呼ばれるほど、美と健康に欠かせない栄養素です。
お肌のターンオーバー周期を整えたり、皮膚や粘膜を正常に保つ効果が期待できます。ビタミンB2は水溶性ビタミンで、レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、葉物類などに多く含まれています。

こんなお悩み・健康効果に

  • 美肌
  • アンチエイジング
  • 発育成長促進・子どもの発育促進
  • ダイエット・脂肪燃焼
  • 老化予防・動脈硬化予防
  • 美髪効果
  • 育毛効果
  • 眼精疲労改善
  • 皮膚炎予防
  • 二日酔い予防
  • 便秘予防

ビタミンB2とは

ビタミンB2は水溶性ビタミンの1つで、主に脂質の代謝に関わっており、
美容や成長に欠かせないビタミンです。

ビタミンB2は、リボフラビン(Riboflavin)とも呼ばれる水溶性ビタミンの1つで、三大栄養素をエネルギーに変えるという働きを持ち、中でも脂質の代謝に関与しています。爪や皮膚、髪など体細胞の再生やエネルギー代謝にも関わり、身体の成長促進や皮膚、目、口、消化器系など体内の粘膜を健康な状態に保つことに役立っています。
ビタミンB2は、牛乳の中から発見されたビタミンで、牛乳や乳製品といった動物性食品に多く含まれている成分です。水溶性ですが、比較的水に溶けにくく、酸や熱には強いという特徴をもつので、調理による損失は少ないビタミンと言われています。しかし光には弱いので、ビタミンB2を多く含む食品は、冷暗所で保存することが推奨されます。特に牛乳などは、光を透過するガラスのビンよりも紙パックに入っているものの方が効率よくビタミンB2を摂取することができます。調理方法においては、煮物など煮汁ごと摂取できるものがオススメです。

期待される効果・作用

美肌・アンチエイジング

シミやシワ、たるみなど見た目年齢を決定づけているのは「肌」だと言われています。そして年齢を重ねることで気になってくる肌ダメージの大きな原因といわれているのが、ターンオーバーの乱れです。
肌の生まれ変わるサイクルが加齢により長くなると、剥がれ落ちるはずの古い角質が溜まり、さまざまな肌トラブルの原因になっていきます。ビタミンB2には、このターンオーバーをできる限り規則正しく保ち、サポートする効果があります。

発育成長促進

ビタミンB2は、成長ホルモンの合成に必要なビタミンです。また、肉や豆から摂取したたんぱく質が消化によってアミノ酸分解・吸収され、再び皮膚や髪の毛や爪、粘膜などに運ばれ、たんぱく質に合成される際にも必要となるビタミンです。発育成長促進効果が期待されていることから、発育のビタミンとも呼ばれています。

動脈硬化予防・老化予防・がん予防

体内や血中に中性脂肪やコレステロールが過剰にあると、活性酸素により脂が酸化して過酸化脂質(悪玉成分)というものに変わります。過酸化脂質が多くなると、がんへ進行したり、動脈硬化によって引き起こされる心疾患や高血圧、脳梗塞などの生活習慣病を発症する可能性が高くなります。ビタミンB2は、この過酸化脂質を分解し体外に排出する役割を担っているため、動脈硬化予防や老化予防、がん予防などの効果が期待されています。

眼精疲労改善

眼性疲労の原因としては、眼のピント調整力の低下や、眼の毛様体筋の筋力低下、心理的要因などが挙げられます。ビタミンB2は新陳代謝などを正常に保ち、目の粘膜や末梢神経を正常に保つ役割をもっていることから、眼性疲労改善に対しても効果が期待されています。

育毛・美髪効果

ビタミンB2には、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きがあり、髪の再生にも関与しています。ビタミンB2を摂取することで、艶のある健康的な髪を保つ効果が期待できます。

脂肪燃焼

ビタミンB2は、脂質・たんぱく質・糖質が分解されてエネルギーに変わる際にサポートをする役割をもつビタミンです。そのためビタミンB2を多く含む食品を摂取することで、脂質が分解されるのを助け、脂肪を燃焼させることができます。

二日酔い予防

ビタミンB2には、脂肪を分解してエネルギーに変える働きがあり、二日酔い特有の疲労感を緩和する効果が期待されています。また、アルコールを代謝する際にも必要なビタミンであるため、ビタミンB2を積極的に摂取することで二日酔い予防の効果が期待できます。

こんな方におすすめ

ビタミンB2は水溶性ビタミンの1つで、三大栄養素をエネルギーに変えるという働きや、皮膚や粘膜を健康に保ったり、発育成長促進など多様な働きを持つビタミンです。
疲労がたまっている方、なんとなく元気が出ない方、乾燥など肌荒れが気になる方、成長期の子ども、アンチエイジングや肌のシミやシワを気にしている方、若々しい髪を保ちたい方、ダイエット中の方、眼精疲労が気になる方、動脈硬化などの生活習慣病を予防したい方、お酒を飲み過ぎてしまう方などに適しています。

厚生労働省が設定している「日本人の食事摂取基準2020年版」[※1]によると、ビタミンB2の摂取推奨量は、女性では18~49歳で1.2mg、50歳以上で1.1mg、男性では18~49歳で1.6mg、50~69歳で1.5mg、70歳以上で1.3mgの摂取が推奨されています。糖質の摂取量が増えるとビタミンB2の必要量も増加します。体内に貯蔵しておくことができないビタミンのため、毎日摂取することが必要です。

考えられるリスク・
副作用

ビタミンB2は水に溶ける水溶性ビタミンであるため、不必要な分は汗や尿となり体外へ排出されます。そのため、食事から摂取することで過剰症となる心配はほとんどありません。[※2]

ビタミンB2を含む食べ物

ビタミンB2は、魚や卵、乳製品に多く含まれています。光に弱いという性質をもつため、ビタミンB2を多く含む食品は冷暗所で保存します。

ビタミンB2を含む主な食べ物(100gあたり)[※3]

・鮭(白鮭)新巻き 生…0.2mg
・豚レバー(肝臓)生…3.60mg
・牛レバー(肝臓)生…3mg
・鶏卵(全卵) 生…0.43mg
・魚肉ソーセージ…0.6mg
・ずわいがに 生…0.6mg
・さば缶(水煮)…0.4mg
・糸引き納豆…0.56mg
・ひきわり納豆…0.36mg
・牛乳…0.15mg
・プロセスチーズ…0.38mg
・ほうれん草 葉 生…0.2mg

ビタミンB2は水溶性ですが、比較的水に溶けにくく、酸や熱には強いという特徴をもつので、調理による損失は少ないビタミンです。加熱調理する場合には、煮物など煮汁ごと摂取できる料理にすることで効率よく摂取することができます。

発見・研究の歴史

19世紀、動物の成長に不可欠な微量因子の研究を進めていく中で、1926年にアメリカのシャーマンが、牛乳の中から熱に強く成長促進をさせる作用がある成分を発見しました。初期にはビタミンGと呼ばれていましたが、すでに発見されていたビタミンBと同じような作用があることから、2番目に発見されたビタミンBとして1927年以降からはビタミンB2とよばれるようになりました。

ビタミンB2に関する研究情報

【1】成長期のラットを5群に分け、通常食とビタミンB2欠乏食で6週間飼育し、ビタミンb2欠乏食群には異なる種類のビタミンを6週間投与。さらに4時間の水浸拘束ストレス負荷を与えてストレスモデルを作製したところ、ビタミンB2欠乏食群は通常食群と比べて胃粘膜障害の長さが長いと認められたことからビタミンB2が胃粘膜障害に関与していることが示唆されました。
https://takeda-kenko.jp/yakuhou/feature/vitamin2/vol01.html

参照・引用サイトおよび文献

※1「日本人の食事摂取基準(2020年版)|厚生労働省」
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)

※2「水溶性ビタミン|厚生労働省」
(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf)

※3「ビタミンB2の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット」
(https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html)

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