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ボスウェリア・セラータ

成分
10秒解説

ボスウェリア・セラータ(Boswellia serrata)は、アラビアからインドの乾燥高地に自生している落葉樹で、カンラン科に属する乳香樹の一種です。「インド乳香」とも呼ばれ、その樹脂は五千年の歴史をもつインド・スリランカ発祥の伝統医療であるアーユルヴェーダにおいて、関節炎、リウマチ、高脂血症の治療にも使用されてきました。

こんなお悩み・健康効果に

  • しわ・たるみ予防
  • しみ・くすみ予防
  • ストレス緩和
  • 関節痛・関節炎対策
  • 喘息予防・症状緩和
  • 美肌
  • リラックス
  • 集中力アップ
  • エイジングケア

ボスウェリア・セラータとは

インドの乾燥高地に自生する落葉樹のことで、
その樹脂には抗炎症作用やリラックス効果があります。

ボスウェリア・セラータは、アラビアからインドの乾燥高地に自生している落葉樹で、カンラン科ボスウェリア属の植物です。

その樹脂には抗炎症作用があり、インド・スリランカ発祥の伝統医療「アーユルヴェーダ」において、関節痛や関節炎、リウマチ、高脂血症などの治療に長らく使用されてきました。

また、呼吸を深くゆっくりさせる働きがあり、高いリラックス効果・集中力アップ効果を得られることから、古代から瞑想や祈りの場などで焚く神聖な香としても用いられました。

こうした効果効能からボスウェリア・セラータは「インド乳香」とも呼ばれ、世界中で貴重品として求められ、高値で取引されてきました。なお一部では「オリバナム」という別名でも知られています(ラテン語で“レバノン産の油”という意味の「オレウム・リバヌム」という言葉が由来とされる)。英名では「フランキンセンス(真の香)」と名づけられています。

期待される効果・作用

関節痛・関節炎の症状緩和

ボスウェリア・セラータは関節痛の症状緩和に効果を発揮します。アーユルヴェーダでは古来より、関節痛や関節炎、リウマチ、高脂血症の治療等にボスウェリア・セラータが用いられてきました。ボスウェリア・セラータの主成分であるボスウェリア酸が、炎症反応の維持に深く関わるロイコトリエン類の合成を抑制することで、抗炎症作用を発揮するのです。
また同時に、軟骨を構成するグリコサミノグリカンが分解されるのを抑制する働きも持っており、関節の軟骨を保護する役割を果たしてくれます。

美肌効果

ボスウェリア・セラータにはシワやシミを予防する美肌効果が期待できます。加齢により劣化した肌を活性して収れんさせる作用があります。また、皮脂の分泌のバランスを整えてくれる作用も期待できるため、エイジングケアとして摂取する方も多い成分です。

喘息予防・症状緩和

ボスウェリア・セラータは粘膜に対しても良い効果を発揮するとされています。中でも、肺の殺菌消毒に大変効果的で、吸入やマッサージ、沐浴などで摂取することにより、喘息予防や喘息症状の緩和も期待できます。

リラックス・集中効果

ボスウェリア・セラータが古代から瞑想や祈りの場面で重宝されてきたのは、その香りに深いリラックス効果があるため。
ボスウェリア・セラータには、ストレス等により浅くなった呼吸を深くゆっくりとした呼吸へと導く効能があります。これにより心身が落ち着き、リラックスできたり意識を集中したりすることができます。また呼吸を深く行うことによって脳の痛み中枢にも働きかけ、痛みが緩和されるという効果も期待できます。

こんな方におすすめ

ボスウェリア・セラータは関節痛や関節炎などの悩みに効果が期待できるため、これらの症状の悩みを持つ人におすすめです。
またボスウェリア・セラータには、加齢によって老化した肌に働きかけて美肌へと導く効果があるため、シワやシミなどのエイジングサインが気になる人にもおすすめ。
なお、ボスウェリア・セラータの香りには、深いリラックス効果や集中力アップの効果があります。そのため、ストレスにさらされている人や不眠に悩んでいる人、また勉強や仕事に集中したいときなどに、アロマやお香として使用すると効果を発揮します。

ボスウェリア・セラータを摂取する場合はサプリメントでの摂取がほとんどとなりますので、各サプリメントに記載されている摂取目安量に従いましょう。
アロマやお香など、香りとして使用する場合、とくに摂取目安や上限量は定められていませんが、気分が悪くなるなど体調に異変を感じた場合には、すぐに使用を取りやめてください。

考えられるリスク・
副作用

ボスウェリア・セラータには、子宮や骨盤中の血流を刺激する可能性があるとの報告があります。妊娠中の女性は流産を避けるため、摂取を控えたほうが良いでしょう。

そのほかに考えられる副作用の症状として、吐き気、下痢、皮膚疾患などがあげられます。

またボスウェリア・セラータは、イブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症薬と相関性があり、抗炎症作用を妨げることがあるとの報告があります。そのため、抗炎症薬を使用している人の場合は、ボスウェリア・セラータの使用前に医師に確認する必要

ボスウェリア・セラータを含む
食べ物

ボスウェリア・セラータはカンラン科ボスウェリア属の植物(樹脂)のことを指すため、一般的な食べ物に含まれるような成分ではありません。

摂取するにはサプリメントで摂取することが一般的ですが、錠剤の他に、ボスウェリア・セラータを含有する化粧品や精油なども手に入ります。

発見・研究の歴史

ボスウェリア・セラータ(乳香)の歴史は古く、古代エジプトでは神に捧げる香として用いられていたと考えられています。紀元前40世紀に作られたエジプト墳墓の埋葬品として発掘もされており、神聖な香としてだけでなく、遺体の防腐保蔵としても用いられていたようです。

その後古代ユダヤ人にも受け継がれてゆき、聖書にもボスウェリア・セラータに関する記述がみられます。ボスウェリア・セラータの香りには、呼吸を深く穏やかにし、リラックスさせる効能があるため、祈りや瞑想などを行う神聖な場で重宝されてきたと思われます。

リラックス効果の他にも、鎮痛や止血、筋肉の攣縮攣急緩和などの効果があるとして、中医薬や漢方薬としても広く用いられてきました。

日本では10世紀、薫香の処方内へのボスウェリア・セラータに関する記述が発見されており、定かではありませんが、シルクロードを通じて伝来したのではないかと考えられています。

ボスウェリア・セラータに関する研究情報

【1】ボスウェリア・セラータ抽出物を女性被験者15名に30日間塗布した実験において、皮膚の光老化傷害軽減が確認されました。この実験結果から、ボスウェリア・セラータには皮膚の保護作用があると見られています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20136919

【2】ボスウェリア・セラータ抽出物を変形性膝関節症を抱える患者30名に8週間摂取させた実験では、患者の膝関節症症状が緩和したとの結果が報告されています。このことから、ボスウェリア・セラータは関節炎予防効果があると考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12622457

【3】ボスウェリア・セラータ抽出物を、気管支喘息を抱える患者40名を対象に1日900mg量で6週間摂取させた実験では、患者の喘息症状緩和が確認されました。この実験により、ボスウェリア・セラータには喘息の予防効果が期待できると考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9810030

参照・引用サイトおよび文献

※1「ボスウェリアセラータ│わかさの秘密」
(https://himitsu.wakasa.jp/contents/boswellia-serrata/)

※2「ボスウェリアセラータ(インド乳香)│健康食品OEM製造情報局」
(https://oem.a2-pro.co.jp/suppliers/boswellia)

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